本当のセルフケアとは?
雑誌やSNSでは、「今日は何も頑張りたくないからスイーツを買う」「面倒なことは置いておいて動画を一気見する」「朝はアラームを何度もスヌーズしてのんびり過ごす」といった、いわゆる“自分を労わる行動”がセルフケアとして紹介されています。
こうした行動は一時的には気分転換やリラックスになることもありますが、実は「本当の意味で自分を大切にする行動」になっていない場合が多いと言えます。
心地よさや楽な選択ばかりを優先すると、その瞬間は確かにストレスが和らぎますが、やるべきことがどんどん先延ばしになり、後で自己嫌悪やストレスが大きくなってしまうからです。
「また今日もできなかった」と感じて、自己肯定感が下がったり、自信がもてなかったりすることは、誰しもあるものです。
このようなその場しのぎの繰り返しは、自分が本当に目指したい未来や目標から、少しずつ遠ざかってしまう原因にもなります。
そのためシュルマン氏は、本当のセルフケアとは、“今の自分”だけでなく“未来の自分”も大切にする行動だと説明しています。
今日この瞬間の心地よさだけでなく、数日後や数年後に「やってよかった」と思える選択を積み重ねることが、本当のセルフケアなのです。
こうした考え方を意識すると、今やるべきことをきちんと行い、小さな自分との約束を守ることができるようになります。
そして、小さな積み重ねが自信や誇りにつながり、一時的な快楽では得られない本当の自己肯定感が育まれていきます。
未来の自分への投資として、セルフケアを捉え直すことが大切なのです。
こうしたアドバイスには、心理学的な根拠もあります。