どこまで効果が期待できる?炎症と健康長寿の意外な関係
さらに今回の研究では、高感度CRP(hsCRP)以外にも炎症に関係する複数のタンパク質(IL-6、TNF-α、IL-10、IFN-γ)も測定されました。
大きな変化がみられたのはhsCRPだけでしたが、一部のマーカー(IL-6)は女性だけにわずかな低下が見られるなど、今後の課題も明らかになりました。
過去の研究では、ココア抽出物サプリメントの摂取によって心血管疾患による死亡率が27%も低下したことが報告されています。
このことから、「カカオの持つ抗炎症作用が心臓や血管の老化防止に寄与しているのでは?」と考えられるようになりました。
ただし、研究チームは「ココア抽出物サプリメントは健康的な生活習慣の“代わり”にはならない」と強調しています。
規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動が最も大切であり、その上でフラバノールを多く含む植物性食品やココアを取り入れることが、“炎症を鎮める”新しい選択肢になりそうです。