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Credit: canva
health

夜間のSNS投稿は「メンタルヘルスを悪化させる」と判明 (2/2)

2025.10.14 07:00:14 Tuesday

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夜間投稿が「幸福感」を下げる科学的証拠

結果は驚くべきものでした。

夜間(23時〜5時)に平均して投稿していた人は、日中に投稿していた人と比べて、精神的ウェルビーイング(幸福感)のスコアが明らかに低いことが判明したのです。

この差は統計的にも、臨床的にも有意で、ウェルビーイングの尺度で「4〜8ポイント」下回っていました。

これは日常生活の満足度や自己肯定感の違いとして体感できるレベルであり、専門家が「注目すべき影響」と評価する基準(3ポイント差)を大きく超えています。

興味深いことに、「夜間投稿」はうつや不安症状との関連性は弱く、臨床的に意味のある差は認められませんでした。

つまり、「気分の落ち込み」や「不安」といった症状よりも、“毎日を前向きに過ごせる力”や“人生の充実感”のようなポジティブな心の健康が特に夜間SNS投稿によって損なわれるという結果です。

この関連性の強さは、「一気飲み」や「マリファナ喫煙」「運動習慣」など、健康行動とメンタルヘルスの結びつきと同程度かそれ以上であることも明らかになりました。

つまり「深夜のSNS投稿」は、私たちが思っている以上に日常の幸福感を下げてしまう行動であり、これが睡眠の質や量の低下によって引き起こされている可能性が指摘されています。

一方、性別や年齢層によっては、女性や高齢者でやや強い影響が出る傾向もみられ、今後は「特定の層に対する注意喚起」も重要になりそうです。

なお、この研究は参加者のほとんどが白人・成人で、調査時期もコロナ禍であった点は注意が必要ですが、それでも「夜間SNSアクティビティと幸福感の低下」の因果的な関連を示すエビデンスとして、国際的にも非常に価値が高いといえます。

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夜間のSNS投稿は「メンタルヘルスを悪化させる」と判明 (2/2)のコメント

ゲスト

この記事は「夜中のSNS投稿が幸福感を下げる」「悪影響を与えている」など比較的強く言っているが、研究が示しているのはあくまで 関連性(相関関係) であって、因果を確定するものではない。著者自身もメカニズム(例えば睡眠への悪影響を通じて)を仮定的に述べており、実験デザインではない観察研究であることを注意している。
https://www.nature.com/articles/s41598-025-14745-y

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