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Credit: canva
health

チーズ好きだと「認知症の発症リスク」が下がる可能性

2025.11.26 07:00:11 Wednesday

高齢になるほど心配になる「認知症」。

運動習慣や食事、社会的なつながりなど、さまざまな生活習慣がそのリスクを左右しますが、最近の日本・新見公立大学らの研究で「チーズを週に1回でも食べる習慣」が、認知症の発症リスクを下げる可能性を持つことが示されました。

これは日本の食品会社・明治の委託を受けて実施された大規模調査に基づくもので、65歳以上の7900人以上を3年間追跡した結果をもとにしています。

一体、なぜチーズが脳の健康に関係するのでしょうか。

研究の詳細は2025年10月25日付で科学雑誌『Nutrients』に掲載されています。

 

A Taste For Cheese May Reveal Your Future Risk of Dementia https://www.sciencealert.com/a-taste-for-cheese-may-reveal-your-future-risk-of-dementia
Cheese Consumption and Incidence of Dementia in Community-Dwelling Older Japanese Adults: The JAGES 2019–2022 Cohort Study https://doi.org/10.3390/nu17213363

日本の高齢者7900人超を追跡して見えた「小さな差」

今回の調査に参加した26,000人超のうち、欠損データなどを除外し、最終的に7914人が約3年間追跡されました。

このうち半数の3957人は「週に1回以上チーズを食べる」と回答し、残りの3957人は「全く食べない」と回答しました。

そして3年間で認知症を発症したのは、

・チーズを食べる人:134人(3.4%)

・食べない人:176人(4.5%)

という結果でした。

人口1000人あたりに換算すると、約10〜11人分の差に相当します。

数字だけ見るとわずかですが、チームが統計モデルを使って年齢・性別・収入・教育などの要因を調整すると、「チーズを週1回以上食べる人は、認知症リスクが約21〜24%低い」という関連が示されました。

また、果物や野菜、肉や魚などの食生活そのものをさらに考慮しても、この関連は消えずに残りました。

つまり「健康的な食事をしているかどうか」だけではなく、チーズそのものに何らかのプラス効果がある可能性が浮かび上がっているのです。

次ページなぜチーズが脳に良いのか?考えられる3つの理由

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