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Credit: canva
health

週3回プレイするとメンタルヘルスが改善する「球技」が明らかに

2025.11.28 12:00:43 Friday

米セント・ルイス大学(SLU)の最新研究で、週3回プレイするとメンタルヘルスが改善する球技があることがわかりました。

その球技とは「ピックルボール」です。

ご存じない方も多いかもしれませんが、これはテニスと卓球とバドミントンを足して3で割ったような球技で、比較的シンプルなルールから、アメリカで急速に人気を伸ばしています。

研究の詳細は2025年10月1日付で学術誌『Frontiers in Psychology』に掲載されました。

Playing pickleball at least three times a week linked to better mental health https://www.psypost.org/playing-pickleball-at-least-three-times-a-week-linked-to-better-mental-health/
The more you play, the better you feel: a dose–response analysis of pickleball and mental wellbeing in U.S. adults https://doi.org/10.3389/fpsyg.2025.1676695

ピックルボールがメンタル改善につながる?

今回の調査は、アメリカで実施されている「SPIN(Surveillance in Pickleball players to reduce INjury burden)」というプロジェクトの一環として行われました。

対象となったのは18〜89歳の1667名のアクティブなピックルボールプレイヤーで、平均年齢は約62.8歳と高齢層が中心です。

研究チームは、参加者に過去12カ月のプレイ頻度と1回あたりのプレー時間を尋ねると同時に、世界的に広く使われる心理指標「WHO-5ウェルビーイング指数」でメンタルヘルスを測定しました。

そして結果は明確でした。

・週3回以上プレイする人:平均77.5点

・週2回以下の人:平均73.5点

さらに「1回のプレイ時間」でも効果は同じ方向に動きました。

・1回2時間超:平均77.7点

・1回2時間以下:平均74.9点

どちらも、プレイ量が多い人のほうが数値が有意に高くなっていたのです。

研究者は「少ない量でも効果はありますが、より多くプレイするほど精神的なウェルビーイングが高まる」と述べています。

重要なのは、今回の研究は年齢・性別・けがの有無・他のスポーツ経験などの影響を統計的に調整している点です。

つまり、純粋に“ピックルボールのプレイ量と心の健康の関連”だけを見ても、この差が現れていたことになります。

では、なぜこのスポーツは心にこれほど効くのでしょうか。

次ページなぜピックルボールが心に効くのか? 

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