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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
biology

絶滅種復活企業が「人工卵」を開発し、ヒナのふ化に成功 (2/2)

2026.05.22 07:00:55 Friday

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狙いは「巨大鳥モア」の復活、だが「代理の鳥」がいない

同社がこの技術を重視する理由の一つが、サウスアイランドジャイアントモア(学名:Dinornis robustus)の復活計画です。

モアはかつてニュージーランドに生息していた飛べない巨大鳥類で、サウスアイランドジャイアントモアは高さ3メートルほどに達したとされます。

同社によると、モアの卵はニワトリの卵のおよそ80倍、エミューの卵のおよそ8倍の体積があったと推定されています。

ここで問題になるのが、「誰に産ませるのか」という点です。

哺乳類であれば、近縁種を代理母として使うという発想が出てきます。

しかし巨大な鳥類の場合、卵そのもののサイズが大きな壁になります。

現生の鳥の中に、モアほど大きな卵を産み、胚を育てられる代理種は存在しません。

つまり、仮に古代DNAを解析し、現代の鳥の細胞を編集してモアに近い特徴を持たせられたとしても、その胚を最後まで育てる「場」がなければ、復活計画は先に進めません。

同社は、この問題を解決するために、サイズを自由に拡張できる人工卵が必要だと考えています。

同社の説明では、人工卵は特定の種に限定されず、卵の大きさに合わせて設計できるプラットフォーム技術です。

将来的には、ニワトリよりはるかに大きな卵を必要とする種にも対応できるよう、より大きなバージョンの開発も進めているといいます。

人工卵に関する概説映像がこちら。音量に注意してご視聴ください。

科学者は評価しつつも慎重

一方で、外部の科学者たちはこの成果に慎重な見方も示しています。

理由の一つは、今回の技術がまだ査読付き論文として公開されておらず、詳細なデータを第三者が検証できないことです。

ノースカロライナ州立大学の幹細胞生物学者ポール・モズディアック氏は「この技術が非常に重要なものかもしれない」としながらも、「データがなければ本当の影響を判断することは難しい」と述べています。

さらに、生命倫理の面でも課題があります。

ニューヨーク大学グロスマン医学部の生命倫理学者アーサー・カプラン氏は、仮にモアに似た大型鳥を作れたとしても、その動物がどのような環境で生きるのかが大きな問題だと指摘しています。

絶滅した種が暮らしていた過去の環境は、現在では大きく変わっています。

捕食者、植生、人間活動、病原体、生態系のバランスは、当時と同じではありません。

復活させる技術ができたとしても、その生き物をどこで、どのように生かすのかという問いは残ります。

その一方で、この技術が絶滅危惧種の保全に役立つ可能性については、比較的前向きな見方もあります。

飼育下で繁殖が難しい鳥類や、卵がうまく育たない種に対して、人工卵が胚を救うための補助的な環境になるかもしれないからです。

また、生きている個体から精子や卵細胞、あるいは遺伝資源を保存しておき、将来の保全に活用する取り組みにもつながる可能性があります。

シェフィールド大学で鳥類の生殖生物学を研究するニコラ・ヘミングス氏は、すでに失われたものを取り戻すことよりも、今あるものを守ることに関心があると述べています。

こうした指摘は、人工卵という新技術の期待と限界の両方を指し示すものかもしれません。

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絶滅種復活企業が「人工卵」を開発し、ヒナのふ化に成功 (2/2)のコメント

ひの

DNAを元に絶滅生物を復活させようとする企ての最大のネックは卵内の核外遺伝子(RNA)の存在。DNA情報から核が正しく再構成できたとしても、卵内のRNAに関しては情報がないので、人工卵を正常に発生させるのは難しい。
結局近縁種の遺伝子を改変して絶滅種の遺伝子構成に近づけていくしか方法がなさそう。

    ゲスト

    殻だけ出来たとて、ですよね。全体のプロジェクトの第一歩ではあるのでしょうけど、そこから先の難易度は桁違いに上がるというのが現実ですね。

ゲスト

>サイズを自由に拡張できる人工卵

によって

>胚を最後まで育てる「場」

は用意できるという事は分かりましたが、「胚を最後まで育てる」には「場」だけではなく、「胚を最後まで育てる『栄養』」となる「卵黄」も必要になるのでは?

>モアの卵はニワトリの卵のおよそ80倍、エミューの卵のおよそ8倍の体積があった

という事は、その卵のサイズに応じた巨大な卵黄を備えていたと考えられ、モアの雛が卵の中で育つためにはそのような巨大な卵黄が必要だったと考えられます。
 しかし、

>現生の鳥の中に、モアほど大きな卵を産み、胚を育てられる代理種は存在しません

ので、モアの胚を孵化可能な雛になるまで成長させるのに十分な量の栄養を備えた卵黄を持つ卵も存在していないという事になります。
 これが「卵白」の方であれば、1つの人工卵の中に近縁種の卵から取り出したものを複数個分入れるなり、各成分の比率を調整して混ぜ合わせただけの人工的に合成した卵白を使えば済むと思われます。
 それに対し、卵黄は単なる液体の塊ではなく、「黄色卵黄部」と「白色卵黄部」が交互に同心円状の層をなしており、表面が薄い「卵黄膜」により覆われていて、卵黄の最上部には胚の基となる卵子を収めた胚盤があり、胚盤の下から卵黄の中心に向かって「ラテブラ」と呼ばれる細長い構造が延びているという複雑な構造を持っているため、天然の卵黄と同様の構造を備えながら、現生種のものよりもサイズが大きい卵黄を人工的に合成する事は困難だと思います。

 ですから、人工卵の技術は酸素と二酸化炭素を透過する膜を完成させただけでは未だ十分ではなく、卵黄を構成している要素の内、胚を雛にまで生育させるのに必要なものと不要なものを見極めて、天然の卵黄と比べて構造が単純でありながら、胚を雛にまで生育させることが可能な人工卵黄を如何にして実現させるかという課題を解決する必要もあると思われます。

ゲスト

絶滅種の復活と言ったって、その生物の遺伝子が残っていないなら、定量的に復活を評価できないのでは?絶滅した生き物と見た目だけ同じにした人工生物の群を作ることを本当に絶滅種の復活と言えるの?

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