「若々しさ」は有能にみられるが、「年相応ではない」と好感度が低下する
第1の実験では、18歳から34歳の若年成人213人が参加しました。
参加者は、65歳または75歳の高齢者についての説明を読み、その人の印象を評価しました。
その結果、実年齢より20歳または40歳若く感じている高齢者が、有能そうに見られる面が確認されました。
つまり、若い主観年齢は「賢そう」「自立していそう」「しっかりしていそう」といった評価につながる場合があったのです。
一方で、その人物が「高齢者らしさから外れている」と見なされるほど、温かさ、好感度、交流したい気持ちは低くなりました。
第2の実験では、参加者を672人に増やし、335人の若年成人と337人の中年成人を対象にしましたが、同様の結果が得られました。
こうした結果は、人々が若々しい高齢者を一概に否定しているわけではないことを示しています。
少なくとも今回の実験では、活動的で健康的に見える高齢者には好意的な評価も向けられていました。
しかしその若々しさが、「高齢者は年相応に振る舞うべきだ」という暗黙の期待から大きく外れているように見えると、反発が生まれることがあります。
これは、年齢差別を考える上で重要です。
高齢者に対する偏見は、「弱い」「遅い」といった否定的なイメージだけで生まれるわけではありません。
むしろ、「高齢者ならこの範囲に収まっていてほしい」という見えない期待からも生まれます。
その期待を外れた高齢者は、たとえ健康的で有能に見えても、「年齢の境界を越えている」と受け取られる可能性があるのです。



























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