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「古代の農業」で砂漠化を止めた男性

2018.03.02 Friday

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近年、地球の「砂漠化」が進行しています。砂漠化とは、もともと緑だった土地が植物が育ちにくい土地になってしまう現象のこと。

これを食い止めるため、人工衛星を使って砂漠化を監視する「リモートセンシング技術」など現代技術を用いた研究が日々行われていますが、中々根源的な解決にはいたりません。

そんな中、西アフリカのブルキナファソに住むある農家の男性が、彼の先祖が使っていた昔ながらの方法で砂漠化を解決に導きました。一体どんな手法だったのでしょうか。

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ブルキナファソの砂漠化は、1970年代から深刻な問題とされていました。原因は過農耕、過放牧、人口過多など多数あります。

ブルキナファソで農家を営むYacouba Sawadogoさんが住む集落は、土地のひどい浸食と乾燥に数十年間悩まされていました。

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1980年代、測定の結果公的機関が何の結果も出していないことを知ったSawadogoさんは、自分で解決することを決意。

2つの伝統的な方法である、ザイ(Zaï)(伝統農法とも言えるが、一時廃れていたものが発掘され、あらたに普及された技術)、そして浸食防止小堰(Diguette, Cordons pierreux)を実践しました。

これらはSawadogoさんの住む地域では奇妙な方法であり、最初のうちは、人々はSawadogoさんの気が変になったと笑いものにしていたそうです。

ザイ(Zaï)とは、サヘル地域の西部の古くから伝わる農業技術です。実際には、この技術は穴を掘るだけなのですが、浸透性が低いため、雨水を溜められます。穴の深さは約5〜15cm、直径は15〜50cmほど。

肥料や堆肥をこの穴に入れることにより、土の栄養分となります。そして、作物をこの穴の中に植えます。この技術のメリットは、例えば簡単で安価なので多くの農家が利用しやすいということ。しかしたくさんの人手を要するので、労働力の点でコストが高くなります。さらに、農家は掘った穴を監視し、維持しなければなりません。それにも関わらず、ザイの効果があることは明白で、これを試した結果、作物の生産が増えたのです。

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Sawadogoさんが実践したもう一つの技術は、浸食防止小堰(cordons pierreux)です。ザイと同じように、これも雨水によって砂漠化を防止します。ザイは雨水を貯めますが、浸食防止小堰は小さなブロックの破片や石を草原に細く配列し、雨水の流れを遅くすることができ、雨水が無駄になることを防ぎます。つまり、雨水が地面に染み込むのに時間がかかるようになるのです。

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結果、Sawadogoさんの方法は無事実を結びました。最初はバカにしていた人々も、砂漠化の防止に成功したSawadogoさんを尊敬するようになったといいます。

2010年、「The Man Who Stopped the Desert」というタイトルの映画が、イギリスで公開されました。これは、Sawadogoさんの人生を描いたドキュメンタリー映画です。この映画によって、ブルキナファソが直面した問題を、Sawadogoさんがどのように解決していったのかが世界に周知されました。

この映画は砂漠化で悩む人々に役立つ効果的なアイディアだとして、他の農業従事者にも共有されているそうです。

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via: ancient-origins / translated & text by nazology staff

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