使い終わったマスカラは、ゴミ箱にポイッという人がほとんどではないだろうか?でも実は、意外な活用法がある。それは野生動物の治療や身体検査だ。
マスカラブラシが緊急治療室の必需品?
米ノースカロライナ州にある野生動物保護センター”The Appalachian Wildlife Refuge”には、毎年大量の使用済みマスカラが世界中の人々から寄付される。それらは決して、動物たちのまつげをフサフサにするためのものではない。
アパラチア地方では、リス・ウサギ・鳥などの小動物が、しばしば人間の活動の犠牲になっている。人間は、彼らの寝床である樹木を切り倒したり、彼らを車で轢いてしまう。野生動物保護の目的は、こうした動物たちの治療を行い、できるだけ早く野生に帰すことだ。
保護センターは、野生動物の保護やリハビリを行うための免許を持つ地元ボランティアのネットワークを運営している。彼らで組織されたケア施設は、この一帯で怪我をしたり、親を失ったりした野生動物の緊急治療室として機能している。
一般的な緊急治療室に欠かせないものといえば、メス・白衣・血圧計などを思い浮かべるだろうが、アパラチアの緊急治療室は一味違う。マスカラブラシが欠かせない道具の一つなのだ。