「岩そのものを溶かす」という新戦略
世界各地の低リン条件で育つ植物は、クラスター根(短い根が密に生じた試験管ブラシ状の構造)やダウシフォーム根(長い根毛が密に生じて房状となった構造)を進化させてきたが、これらはあくまでもリンをわずかな土や砂から得るのであって、岩自体から得るわけではない。
これに対して、Barbacenia tomentosaとBarbacenia macranthaが用いるのは、「岩そもののを溶かして砂にする」というまったく新しい戦略だ。現時点で、岩を溶かすことが分かっている植物はこの2つだけである。

ブラジルのcampos rupestresを形成する珪岩は、リンの含有率が1グラム中わずか0.14ミリグラムと特に低い。そんな過酷な条件下で強靭に生き抜くこれらの植物は、根、いやまさに心臓に毛の生えたタフな存在だ。「わっさ〜!」と生えた毛からは、生への執念がにじみ出ている。
この研究、農業の効率化への応用も期待されている。vellozioid rootの特性を農作物にも持たせることができれば、岩や砂だらけの痩せた土地で効率的に農作物を育てるのも夢ではない。






























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