赤色矮星の影響を知るための貴重な観測対象
生命が見つかったり、移民できそうな惑星じゃないのか、とがっかりした人も多いでしょう。しかしこの惑星は、天文学者たちにとっては非常に重要で貴重な天体のようです。
その理由は、地球にもっとも近い距離で発見された赤色矮星と食を起こす天体だからです。
恒星と惑星が食を起こすと、光の減衰が検出できるため、そこから詳しい公転周期や軌道、重力の影響などが測定できるようになります。それは惑星のサイズや質量、密度などを正確に測定できることを意味します。
上に示した惑星の詳細データは、ここから得られた情報です。
また、惑星を包む大気の化学組成が光の特性を変化させるため、それによって惑星大気の状態や赤色矮星から受けている影響なども詳しく調査できるようになります。
さらに公転周期が非常に短いため、頻繁に恒星の前を通過してくれるので、これらのデータがより多く取ることができるのです。
これは赤色矮星自体の研究にも大きく貢献してくれることが期待されています。
なので、この天体はいろいろな意味で天文研究にとってありがたい存在なのです。
私達にとって面白い発見なのは、赤色矮星との連星であれば、複数の太陽からあまり大きな影響を受けることなくスター・ウォーズに登場するタトゥーインのような2つ以上の太陽を持つ惑星が実現できるとわかったところでしょうか。
SF設定を考えるときにはいいかもしれません。