限られた時間の中でできるだけ追跡したい
2I/ボリソフの故郷が私たちの故郷に近い環境なのか、それとも異なる環境なのかを、現時点で断言することができませんが、いずれにしても、天文学者を興奮させるニュースであることには違いありません。
クイーンズ大学ベルファストのミシェル・バニスター氏は、「2I/ボリソフが、私たちの太陽系に存在するものに似ているとのだとしたら、私たちの周囲で起きているプロセスは、私たちが考える以上に典型的なものだということになります」と語っています。
反対に、2I/ボリソフが太陽系の彗星とは異なる性質を持つ場合、それは、その化学プロセスが太陽系外システムの多様性の中で、私たちの想像とはまったく異なるやり方で起きているということを意味します。
2I/ボリソフが太陽に最接近するのは2019年12月7日頃。その後は、再び遠ざかり、永遠に戻って来ません。
二度と相まみえることのない珍しい天体の正体を少しでも解明すべく、天文学者たちは厳しい時間制限の中、調査を進めているところです。