昨日29日、日本時間午後6時56分に、巨大な小惑星「(52768) 1998 OR2」が地球近傍を通過しました。
この小惑星は、1998年に、ハワイ・ハレアカラ天文台の観測で発見されて以来、予定通りに進めば2020年4月29日に地球に最接近すると言われていました。
今回は、まさに予測通りの通過となったようです。
630万キロ地点を無事通過
小惑星のサイズは、直径2キロほどとかなり大きく(アメリカのマンハッタン島と同等)、時速3万キロのスピードで移動していました。
もし地球に衝突していれば、大惨事は避けられなかったでしょう。
最接近時は、地球から約630万キロの地点を通過しており、この距離は、月・地球間のおよそ16倍に当たります。
NASAの基準では、750万キロ以内に近づけば、「潜在的に危険な小惑星(PHA)」に分類されるため、今回も追跡観測されていました。
しかし何事もなく、無事に通り過ぎてくれたようです。
小惑星は、太陽を3.68年周期で公転しているため、地球の公転軌道とのタイミングが合えばまたすれ違うことになります。
計算によると、次回の最接近は、2031年5月31日(最接近時の距離は1900万キロ)です。
その次が2048年、次が2062年、そして2079年…と今後もお互いにすれ違い続けるようですが、人類にとっては返って好都合でしょうね。