
音楽プロデューサー兼開発者のウィリアム・サンペトラス氏が、1920年代のタイプライターを電子ドラムマシンに改造し、海外で話題となっています。
そのドラムマシンから流れるのは、レトロな外見からは想像もできないようなポップな音なんだとか。いったいどんな音が流れるのでしょうか。
タイプライター式ドラムキット
採用されたタイプライターは、1920年代に製造された「レミントン・ポータブルタイプライター」です。

レミントン・タイプライターは、1880年代に世界で初めて「QWERTY配列」のキーボードを採用し、大きな注目を集めました。
当時の「斬新な」タイプライターは、時代を超えてまたもや「斬新に」改造されてしまったようです。
タイピングによって、キーに応じたハンマーがスタンプされています。
通常のタイプライターは、インクリボンをスタンプしますが、改造タイプライターにはインクリボンの代わりに「ライブプレート」が装着されているのです。

ハンマーがライブプレートに接触すると、電子基板である「Arduino」に信号が送られます。
Arduinoはどのハンマーによる信号なのかを認識し、その情報がPCと音楽ミキシングソフトウェア「Ableton」へと転送されるわけです。

Abletonは、転送された情報に応じて、事前に設定されたサウンドを発するようになっています。
手元だけを見るなら、ビンテージもののタイプライターを軽快にタイプしているように見えますが、サウンドに耳を傾けると、オシャレな電子ドラムによる演奏へとイメージが一転します。

「なぜ、タイプライターを電子ドラムにしたのか」と感じる人は多いでしょう。
しかし「レトロなものを現代的に改造」するのは、一部のマニアにとってはたまらない趣向でもあります。
動画では音が編集され、タイピングノイズが消えていますが、未編集版では「パチパチ」というタイピングノイズも合わさっています。
こちらはこちらで、また異なった味わいがあります。気になった人はぜひ聞いてみてくださいね。