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大気中のチリから、生命の存在できる惑星か判断する研究。 「ハビタブルゾーンが広がる可能性」

2020.06.21 Sunday

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Credit:depositphotos
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  • 塵に覆われた惑星では、塵の冷却効果と温暖化効果によりハビタブルゾーンの条件を広げる可能性がある
  • 系外惑星の塵の影響を、最先端の地球の気候モデルを使ってシミュレーション
  • 結果、これまで生命居住不可能とされていた惑星でも、生命が存在できる可能性が示された

古典的なSF映画に『デューン:砂の惑星』という作品があります。

こうした砂漠に覆われた惑星のように、空気中に多くの塵を持つ星は、主星(太陽)からの距離がより広い範囲でも居住可能になる可能性があります。

塵には太陽光を遮って気温を下げる効果と、気温を保存する2つの効果があり、これはこれまで生命の存在が難しいと考えられていた惑星環境を、生命の居住可能な環境に修正できるかもしれないのです。

果たして、この研究は私たちの将来的な移住先や、地球同様の生命が繁殖した惑星を発見できるのでしょうか?

惑星のハビタブルゾーン

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赤色矮星系と太陽系のハビタブルゾーンの比較。青い帯で示された領域がハピタブルゾーン。/Credit:Wikipedia

現在太陽系外の惑星は数多く見つかっており、こうした惑星に地球の生命が存在可能かという部分に興味が向けられています。

生命の居住可能領域――いわゆる惑星のハビタブルゾーンには、「液体の水が存在できるか?」という点が重要になります

これには惑星の気温を決定する太陽(主星)との距離が重要になります。

太陽に近すぎれば当然熱くて水は蒸発し、そんな環境ではまともに生命は存在できません。逆に遠すぎればすべてが凍りつき、やはり生命の存在は難しくなるでしょう。

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