今月23日、ポーランド南東部・ポトカルパチェ県の町イェジョヴェで、高速道路の敷設作業中に115体の人骨が発見されました。
人骨の7〜8割は子どもで、奇妙なことに、その大半が口内にコインを含んだ状態で見つかっています。
長年の間、同地では「子どもたちを葬った墓地がどこかに埋まっている」と信じられており、その噂を証明したことになります。
埋葬された年代は17世紀
人骨の大半は、頭が西向きになるよう横たえられ、間隔を空けて個別に埋葬されていました。他方で、密に並べられた4体の子どもの遺骨もあり、何らかの血縁関係があることを示唆します。
どの遺骨にも共通して見られたのは、口にコインが入っていたことでした。
採取したコインを調べてみると、その多くが、かつてのポーランド国王・ジグムント3世の治世(1587〜1632)に鋳造されたものと判明しています。また、もう少し後年のヤン2世の治世(1648〜1668年)のコインもありました。
このことから、人骨の埋葬年代は主に17世紀であることが伺えます。
また、歴史文書によると、1604年に同地を訪問した司教団が「イェジョヴェには、大きな教会や庭園、牧師館、学校、墓地が建てられていた」と書き残していることから、この共同墓地の起源は16世紀後半に遡ると考えられます。