動物を使った地震予測
ウィケルスキー氏は「震源地に近いほど早く異常行動がみられる」という動物の性質を利用して、上のような早期警戒システムを考案しました。
この図では震源地に最も近い動物が18時間前、10キロ離れた場所では10時間前、20キロ離れた場所では2時間前に異常行動を示すことが示されています。
ウィケルスキー氏は、この動物たちの震源地からの距離に依存した反応の差を利用して、地震発生までのカウントダウンが行えると考え、実際に試験も実施しました。
試験では、動物たちの異常行動が45分間以上記録された場合に警報が鳴るように設定されます。
そしてある日、実際に動物による警報が鳴り、その3時間後に小さな地震が記録されました。
この時の地震の震源地は、家畜小屋の真下だったとのこと。
3時間あれば、多くの人は、ガス栓を閉めて、屋外に安全に避難できるでしょう。