ハーバード大学にいるオスのヨウム(アフリカ原産の灰色インコ)、グリフィン(22歳)は、非常に高い知能を誇ります。
石を見せて「これは何?」と聞くと「Rock(石)」と答えたり、「模様の数はいくつ?」と聞くと「Six(6つ)」と正確に返答できるのです。
そして今回、同大学で行われた記憶力テストで、グリフィンはハーバード大生を上回るハイスコアを記録しました。
実験にはグリフィンの他、21名ずつのハーバード大生と6〜8歳の子どもに参加してもらい、視覚ワーキングメモリを検証する「シェルゲーム」を実施しています。
研究は、同大学の研究主任フラーグ・バイリアン氏と比較心理学者アイリーン・ペッパーバーグ氏らにより報告されました。
シェルゲームとは?
シェルゲームとは以下のようなテストです。
まず、用意した色の違うポンポンの位置を覚えてもらい、カップをかぶせ、見えない状態でシャッフルします。被験者は、どの色のポンポンがどの位置に移動したかを記憶するというものです。
ゲームは、ポンポンが2つ、3つ、4つの3パターンで実施され、1度のシャッフルで2個のカップを入れ替えます。シャッフル回数は0〜4回の5通りで、指定された色の位置を当てられたら成功(グリフィンはくちばしで指示)です。
グリフィンとハーバード大生は計120ラウンド、6〜8歳の子どもは計36ラウンドのゲームを受けました。
シェルゲームは、見えなくなったアイテムを記憶し、位置変更など新しい情報に直面しても対処できるかどうかを検証します。この認知機能は「視覚ワーキングメモリ」として知られ、知的活動における重要な基盤のひとつです。