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神経伝達物質を注射した部位から勢いよく毛がはえてきた/Credit:Cell
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鳥肌が立つ仕組みの研究からマウスを「発毛」させることに成功。 鳥肌と発毛の関係とは? (2/4)

2020.07.22 Wednesday

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神経伝達物質を毛根の幹細胞に与えてみる

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神経伝達物質を注射すると毛根の幹細胞が刺激され、わずか21日で毛の量が回復した/Credit:Cell

毛根の幹細胞と神経の接続は既存の知識だけでは説明できません。

しかし神経からの接続を受けているということは、幹細胞もまた神経伝達物質(ノルエピネフリン)を受け取っている可能性があります。

そこで研究者は体の毛を刈り取って裸にしたマウスを用意し、試しに神経伝達物質の代替薬(イソプロテレノール)を皮膚に注射してみました

結果は劇的なものとなりました。

上の図の示すように、なにも注射されないマウスが裸のままなのに対して、神経伝達物質を注射されたマウスはわずか21日ほどで、フサフサの毛を取り戻したのです。

このことは、神経伝達物質が毛根の幹細胞を刺激して発毛を促していたことを意味します。

毛穴は神経による幹細胞の制御が行われている極めて珍しい場所だったのです。

次ページ毛根の幹細胞・筋肉・神経は互いに関連している

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