イベリア半島が移動の中継ポイントに?
また、研究主任のエリザベーテ・マラファイア博士は「カルカロドントサウリアの分散は、ポルトガル・スペインを含むイベリア半島が重要な中継点になったのではないか」と推測します。
同じような大型肉食竜の化石は、先ほど話した東アフリカのタンザニアだけでなく、北アメリカ大陸でも見つかっています。
2億年前の大陸は、パンゲアとしてひと繋ぎになっており、1億8000万年前に北のローラシアと南のゴンドワナに分裂。その後、ローラシアもユーラシア大陸と北アメリカ大陸に分かれていきました。
その際、アフリカに行くにしても北アメリカに行くにしても、イベリア半島が中継ポイントになったものと思われます。
ルソベナトール・サントシは、出イベリアの先駆者として、世界各地に移動していったのかもしれません。
研究の詳細は、7月10日付けで「Journal of Vertebrate Paleontology」に掲載されました。
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/02724634.2020.1768106