フィンガーライムからHLB治療薬をつくる
ジン氏らの研究チームは10年前からフィンガーライムのDNAの研究を始めており、5年の研究の末、HLBに耐性のある遺伝的原因を発見しました。
そして、この遺伝子を使ってHLBと戦う天然のペプチド(アミノ酸が結合したもの)を作り出すことに成功。
それ以来、このフィンガーライムペプチドが他の樹木にどのような影響を及ぼすかテストしてきました。
数々のテストの結果、フィンガーライムペプチドは安全であると実証されたとのこと。
ペプチドはバクテリアと戦うための化学物質よりもはるかに安全であり、人間への影響もありません。
効果性も実証されており、実際、HLBに感染した樹木や葉にフィンガーライムペプチドを注射またはスプレーすることで、HLBを除去できました。
また、若木にスプレーすることで将来の感染を予防できます。
このペプチドは年に数回与えるだけで効果を発揮するので、栽培者にとっては非常に費用対効果の高い予防方法になるでしょう。
今後、研究チームは追加テストを行ない政府の承認を得る予定です。多くの農家がHLB治療薬を必要としているため、製品化が急がれています。
この新しい報告は7月7日、「UC RIVERSIDE」に掲載されました。
UC Riverside discovers first effective treatment for citrus-destroying disease
https://news.ucr.edu/articles/2020/07/07/uc-riverside-discovers-first-effective-treatment-citrus-destroying-disease