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メスの子どもを残せないよう「遺伝子操作された蚊」を放出予定。環境への影響はいかに…

2020.08.31 Monday

世界では毎年100万人以上の人が蚊を媒介とする病気で命を落としています。

こうした状況に対応すべく、米国フロリダ州にある細長い列島「フロリダキーズ」では遺伝子操作された蚊を7億5000万匹放出する予定です。

この蚊が繁殖して生まれた子供のメスは死ぬようになっているため、対象の蚊の個体数を減少できるとのこと。

この米国初の試みは、英国に拠点をおく「Oxitec」社によって2021年に開始される予定です。

fastcompany https://www.fastcompany.com/90541839/florida-is-going-to-release-750-million-mosquitoes-genetically-engineered-to-decimate-the-mosquito-population

遺伝子操作された蚊が個体数を減少させる

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ネッタイシマカ/Credit:USDA/wikipedia

人間の脅威となる蚊の種類は、実はそれほど多くありません。そのため今回の個体数減少の対象となったのは「ネッタイマシカ」と呼ばれる種のみです。

この蚊は一般的にはヤブカとも呼ばれ、吸血の際に黄熱病やデング熱、チクングニア熱、ジカ熱などの感染症を引き起こします。

また感染の原因となる吸血はメスのみが行うものです。そのため「ネッタイシマカのメスの個体数」を減少させるなら、感染症に悩む人も減ると思われます。

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この計画を実行するために用意されたのは、遺伝子操作されたネッタイシマカのオス7億5000万匹です。

彼らはメスの蚊と繁殖して子供を産みますが、生まれた子供のうちメスだけが死亡するようになっています。数週間にわたって遺伝子組み換えられた蚊を放出することで徐々にメスの個体数が減少していくのです。

実際、ブラジルを含む他の国で行われた複数年にわたるプログラムでは、1年ごとに80%以上の防除効果が得られているとのこと。

また、Oxitec社はこの方法が「環境にやさしい」ものであるとも主張しており、組み替えられた遺伝子は約5~10世代の後に、個体群から削除されます。

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