毛髪はブロンドではなく茶色
ケンブリッジ大学、コペンハーゲン大学らの国際チームは、ヨーロッパ各地とグリーンランドに点在するヴァイキングの遺跡から採取した442名の遺骨のDNA分析を行いました。
遺骨には、成人の男性と女性だけでなく、幼児や乳児も含まれており、ヴァイキングに関する史上最大規模の調査となっています。
DNA分析の結果、さまざまな新事実が発覚しました。
まず、ヴァイキングの毛髪は、今日のスカンディナヴィア人(ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)に見られる金色ではなく、黒や茶色が多くを占めていました。
それから、遺伝的な先祖は、スカンディナヴィア人に限られておらず、南ヨーロッパや西アジアとの遺伝的混交が見つかっています。
また、彼らはヨーロッパ各地に移動しており、今日のノルウェーのヴァイキングは、アイルランド、スコットランド、グリーンランドへ、スウェーデンのヴァイキングは、ロシアやウクライナ、バルト諸国へ渡っていました。
ノルウェーの遺跡からは、西アジアやシベリア人に近い遺伝子を持つ遺骨が見つかっています。