約100円のDIY補聴器「LoCHAid」
通常、補聴器は片耳10万円以上するものがほとんどであり、中には50万円以上するものもあります。
そのため高齢ゆえに聴力が衰えていても、補聴器を購入できない人は多いのです。特に発展途上国で生活する人々にはなかなか手の届かない代物でしょう。
しかし、研究チームが開発した補聴器「LoCHAid」は限定的な機能しか備えていないものの、大量生産時にはその材料費がたったの1ドルにまで抑えられています。
研究チームは音の周波数増幅の範囲を狭めることによって、設計を簡素化することに成功。そのため対象者は加齢性難聴者のみになりますが、従来のものとは比べ物にならないほど安価な補聴器の作成が可能になったのです。
LoCHAidはマッチ箱サイズのデバイスであり、首からぶら下げるように装着します。デバイスのマイクから音を拾い、増幅した音声をイヤホンによって耳に届ける仕組みとなっているのです。
加齢性難聴の特徴は「高音が聞き取りにくくなる」というもの。そのためLoCHAidは低音を通常音量のまま、高音のみ音量が増すよう設計されています。
しかもLoCHAidはオープンソースなので、誰でもDIYすることが可能。自作する場合の材料費は20ドル(約2100円)未満であり、30分ほどで完成させられるでしょう。
ちなみにLoCHAidは1年半ほどで劣化するため、定期的な交換が必要かもしれません。