ティラピアは世界で初めて”養殖された魚”だった?
「ティラピアのシチュー」の主な材料は、川魚のティラピアとネギ、そしてオオムギの3つです。
ティラピアは臭みがなく、美味として知られ、現在でも世界各地で食用にされています。古代エジプト人もティラピアを重宝しており、食用や文化、宗教の面で大きな存在となっていました。
これまでにティラピアを描いた壁画や小皿、ティラピアをかたどった小瓶や化粧用パレットが見つかっています。
他にも、ティラピアは「再生」や「復活」のシンボルとして、死者が着る衣にその模様が縫い付けられました。
この思想は、ティラピアの稚魚が危険に見舞われたときに母親の口の中に逃げ込み、安全になると再び口の中から出てくる習性から誕生したと言われます。
ティラピアの不思議な行動に、当時のエジプト人は生命の誕生や豊穣さを見てとったのでしょう。
さらに、ティラピアはエジプト人の重要な食材であり、閉鎖された池を設けてティラピアを養殖していたことが分かっています。
ティラピアは世界で初めて養殖された魚でもあるのです。