スーパーハビタブルの条件
地球上に複雑な生命体が誕生するまでには約40億年近い時間がかかっています。
私たちの太陽は、だいたい100億年程度の寿命ですが、もう少し低温の恒星では寿命はもっと長くなります。
恒星の寿命が伸び、活動が太陽より緩やかになれば、その分地球よりも生命誕生や進化のための時間は長く確保することができます。
恒星はその表面温度などに応じて分類され太陽はG型星に含まれますが、それより低温で穏やかなK型星の寿命は200億年から700億年もあります。
このためK型星の周りの方が生命誕生の条件としては、より最適な可能性があるのです。
しかし、惑星が歳を取りすぎると地熱を使い果たしたり、地磁気を維持する磁場が不足する可能性もあります。研究者の考えでは、生命にとっての最適な惑星の年齢は50億年から80億年のあたりだとされています。
スーパーハビタブルゾーンには惑星のサイズや質量も重要になります。
地球より10%程度大きい惑星は、居住可能な土地が広く持てるため好条件と考えられるのです。
また質量は地熱や大気の保持に重要な条件。質量が地球の1.5倍程度あれば放射性物質の崩壊により内部の熱をより長く保つことが可能であり、長い期間大気を安定して保持することができると期待できます。
平均気温は地球より約5度程度高いほうが最適です。地球温暖化で苦しむ人類にとって、地球より平均気温が高いとか冗談じゃないと思ってしまいますが、生命の繁殖という観点で考えるならば、暖かく湿っている方が条件は良いことになります。
これは緯度の高い寒くて乾燥した土地よりも、赤道付近の熱帯雨林の方が生物多様性が高いことからもわかります。
当然水の存在も重要で、地球より少し多いほうが、雲の形成や湿度の上昇などで生命の存在をサポートしやすくなるでしょう。
これらが地球より生命誕生に最適な惑星、スーパーハビタブルの条件です。