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ノーベル賞受賞者の”基本に立ち返る考え方”とは?数学のテストが苦手だった少年が「ブラックホールを証明する」科学者になれる (2/4)

2020.10.10 Saturday

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劣等生から大学のスターへ

ペンローズ卿は物体の歪みを取り扱う分野を時空間の歪みに適応した
ペンローズ卿は物体の歪みを取り扱う分野を時空間の歪みに適応した / Credit:国立科学博物館

子供時代に数学のテストで苦労したペンローズ氏ですが、大学で本格的に数学を研究するようになると状況は一変します。

どんな簡単な問題でも、基本からじっくり考えるというペンローズ氏の性質が、研究の世界において圧倒的な業績を打ち立てたからです。

そんな若き日のペンローズ氏が特に興味を持ったのが「トポロジー」と呼ばれる物体がねじれたり伸びたりしたときの性質を表す数学の分野でした。

一通りの基礎を学び終えると、ペンローズ氏は、このねしれや伸びの概念を、ブラックホールとその周辺にの時空に適応させはじめます。

アインシュタインの相対性理論によれば、時間も空間もゴムのようにねじれたり伸びたりするからです。

ですがここでもペンローズ氏は時間をかけてじっくりと、第一原理から考えを積み上げていきました。

結果、ペンローズ氏の独創的な理論は1965年、ついに無限の空間の歪みを形成する特異点とブラックホールの存在を、数学的に証明するに至ったのです

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