音速、光速の制限速度
![反応!反射!音速高速!!](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2020/10/d96bced5.jpg)
アインシュタインの特殊相対性理論は、真空中の光に制限速度を与えました。
これは秒速約30万キロメートルで、光は真空中を電場と磁場の振動によって永続的に伝播していきます。しかし、光も水や大気のような媒体を通過するときは、その速度が低下します。
音は光とは異なり単純な振動エネルギーです。音は媒体となる物質の分子が衝突しあってそのエネルギーを伝達していきます。
![粒子の運動で伝わっていく音波。](https://nazology.kusuguru.co.jp/wp-content/uploads/2020/10/sound-wave.gif)
そのため、音は媒体が硬いほど伝わりやすくなり、その伝達速度も増加します。
例えば、水は空気よりも粒子の密度が高いため音は速く遠くまで伝わります。過去に紹介したことがありますが、クジラが海中で遠方まで歌を響かせられるのはこのためです。
さらに固体中であれば、その伝達速度や伝わりやすさは空気中よりさらに高くなります。
そこで気になってくるのは、音速は最大でどのくらいの速度で媒体を伝わることが可能なのか? ということです。
何もなくても伝わる光速の上限速度は、すぐに特定されましたが、音の場合これは非常に難しい質問です。なぜならこれを決定するためには、宇宙にある全物質中の音の伝達速度を調べなければ、答えが出せないからです。
そこで今回の研究チームが着目したのは、基本定数を利用した音速の計算でした。