マゼンタで色付けされた膀胱内の信号と、シアンで色付けされたセンサータンパク質「PIEZO2」を検出する感覚ニューロン。
マゼンタで色付けされた膀胱内の信号と、シアンで色付けされたセンサータンパク質「PIEZO2」を検出する感覚ニューロン。 / Credit:Courtesy of Adam Coombs
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「トイレにいきたい!」という感覚はどこから来るのか? “膀胱が満杯であることを察知する”センサータンパク質を初めて特定 (3/3)

2020.10.17 Saturday

前ページ「PIEZO2」が欠損したらどうなるのか?

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排尿障害の治療が期待できる

ブリュッセルの小便小僧。
ブリュッセルの小便小僧。 / Credit:depositphotos

現在研究チームは、膀胱ニューロンとアンブレラ細胞それぞれの役割や、それらがどのように信号を送り合っているかについて研究を進めています。

また、マウスは「PIEZO2」を欠損している場合、排尿障害はありましたが最終的には排尿を行うことができました。そのため、「別のメカノセンサータンパク質が排尿に関与している可能性もある」と研究者は語っており、「PIEZO1」など他のメカノセンサーが膀胱制御や排尿で果たす役割についても研究を進めています。

排尿は高齢になるとうまく行えなくなるという問題も存在しています。

排尿の障害は当人たちにとってかなりショックな出来事であると同時に、円滑な日常生活を送る妨げにもなる重要な問題です。

現在はまだ正確に把握されていない排尿のメカニズムですが、この研究が進展していけば高齢者の排尿障害なども治療できるようになる可能性があります。

普段何気なく行っている私たちの排尿ですが、身近なことなのにまだ良くわかっていない問題というのは意外と多く存在しているようです。

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