10%を調べると特殊な腸内細菌バランスを持っていた
そこでハオグオ氏らは次に、生き残ったマウスの腸内細菌を複数のマウスに移植し、再び致死的な放射線を浴びせました。
結果、劇的な死亡率の低下と生存時間の延長が観察されました。
この結果を受けて、ハオグオ氏らは腸内細菌バランスと放射線耐性の強い関連性を確信します。
問題は、どの種類の菌が鍵となっているかです。
そこでハオグオ氏らは生存マウスから得られた腸内細菌を1つずつ単離し、通常マウスに移植して致死的放射線を浴びせる実験を根気強く続けました。
結果、20種ほどの菌が生存能力にかかわっていることが判明し、中でもラクノスピラ科として知られる細菌が、最も放射線耐性を高める効果があることが判明します。
ラクノスピラ科の細菌はウシやヒトの腸内にも生息することが知られている細菌群です。