特殊な免疫反応で「ウイルスの増殖」を止めていた⁈
これに強い関心を持ったチームは、一家に研究へ参加してもらい、血液、唾液、便、尿のサンプル、および2〜3日ごとに綿棒で鼻咽頭液を採取し、分析しました。
不思議なことに、複数回のPCR検査では、一家全員の唾液に新型コロナウイルスに特異的な抗体が見つかったのですが、子どもだけが常に陰性でした。
これは、子どもたちが陰性であり続けたものの、一定レベルのウイルスにはさらされており、ウイルスが複製・増殖する前に特殊な免疫反応を発揮して感染に対抗した(陽性反応には至らなかった)ことを示します。
同チームのメラニー・ニーランド氏は「3人の子どもの免疫細胞は両親と違って非常に活発であり、血中のサイトカイン、分子メッセンジャー(免疫応答や炎症反応を引き起こす原因物質)の濃度が低いままでした。
このことは3人の症状が軽度である、あるいは全くの無症状であることと一致する」と述べています。
一家は幸い、両親を含め全員が完治し、大事には至っていません。