ゾンビ化は進化の行き詰まりだった
なぜ世界中がゾンビ菌によってゾンビ化していないのか?
ゾンビ菌が変異してゾンビ化する対象を他の生き物(人間など)に変えることも理論上、可能でしょう。
ですが、現実は違います。
その主な理由の1つは、常に特殊化を求められるからです。
感染されるハエのほうも無抵抗ではなく、ゾンビ化菌に対抗するために免疫系の強化を進めているのです。
そのためゾンビ化菌は他種族へ感染できる汎用的進化より、今を生き残るため、よりハエに特化した特殊な進化を進めなければならないのです。
さらにゾンビ化菌はハエの性器から食べ始めるために、全てのハエに感染してしまえばハエと一緒に絶滅してしまいます。
そのため感染力を強くし過ぎることも禁じられています。
弱くもなれない、強くもなれない、汎用的にもなれない。
つまりは、進化のドン詰まりです。
ハエの臓器を一つずつ食べて精神を支配するという、一見最強にみえる感染手段は、特殊化の末に発展に行き詰まった、先のない進化だったのです。
人に感染することは今のところ確認されていないので、一安心ですね。