ハエゾンビを作るゾンビ化菌が立て続けに2種類も発見された
ハエゾンビを作るゾンビ化菌が立て続けに2種類も発見された / Credit:Canva
insect

ハエゾンビをつくる恐怖の「ゾンビ菌」が2種類も発見される! (4/4)

2020.12.18 Friday

前ページ痛みの削除と行動支配は幻覚剤と覚せい剤を使っている

<

1

2

3

4

>

ゾンビ化は進化の行き詰まりだった

なぜ世界中がゾンビによってゾンビ化していないのか?

ゾンビ菌が変異してゾンビ化する対象を他の生き物(人間など)に変えることも理論上、可能でしょう。

ですが、現実は違います。

その主な理由の1つは、常に特殊化を求められるからです。

感染されるハエのほうも無抵抗ではなく、ゾンビ化菌に対抗するために免疫系の強化を進めているのです。

そのためゾンビ化菌は他種族へ感染できる汎用的進化より、今を生き残るため、よりハエに特化した特殊な進化を進めなければならないのです。

さらにゾンビ化菌はハエの性器から食べ始めるために、全てのハエに感染してしまえばハエと一緒に絶滅してしまいます。

そのため感染力を強くし過ぎることも禁じられています。

弱くもなれない、強くもなれない、汎用的にもなれない。

つまりは、進化のドン詰まりです。

ハエの臓器を一つずつ食べて精神を支配するという、一見最強にみえる感染手段は、特殊化の末に発展に行き詰まった、先のない進化だったのです。

人に感染することは今のところ確認されていないので、一安心ですね。

<

1

2

3

4

>

コメントを書く

※コメントは管理者の確認後に表示されます。

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

Amazonお買い得品ランキング

昆虫のニュースinsect news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!