学習に向く犬種と、不向きな犬種とは
研究チームは、この種の知能テストで最も頻繁に使用される犬種が「ボーダーコリー」であることを指摘します。
ボーダーコリーはもともと、可聴域が広くなるように交雑された犬種であり、人の声にも敏感で、コミュニケーションが非常に取りやすいのです。
2011年の研究では、チェイサーという名前のボーダーコリーが、1,022種のモノの名前の記憶に成功しています。
また、「ヨークシャーテリア」も人とのコミュニケーション力が高く、学習訓練に向いているとのことです。
反対に、サルーキやグレイハウンドといった犬種は、狩りやレースに長じた犬種であり、そもそも学習訓練には向いていないのです。
日本の柴犬も長い間、猟犬として飼育されてきたため、遺伝的には学習に長けていないかもしれません。
彼らにオモチャの名前を覚えさせようとしても、まず興味を持たせることが難しいでしょう。
本研究で高い知能を示したウイスキーとビッキー・ニーナは、種として学習訓練に向いていたことがプラスに働いたと見られます。
研究チームは「すべての犬種に学習訓練を施すことは可能ですが、飲み込みの早さやモチベーションは、それぞれの犬種に大きく制限されるでしょう」と述べています。
もし犬をペットとして飼うなら、友達にしたいのか、番犬にしたいのかを考えてから、それに合った犬種を選ぶと良いかもしれません。