吐き気止めの「マリファナ(大麻)」
大麻は、ほとんどの国で犯罪化されていますが、北米には合法薬として使っている地域もあります。
大麻には、化学療法患者の吐き気や嘔吐の予防、多発性硬化症の症状緩和といった薬効が証明されています。
アメリカ食品医薬品局は1985年に、大麻草から得られるカンナビノイドをベースとした吐き気止めの薬を承認しました。
また、多発性硬化症でも、世界30か国以上で、大麻樹脂から得られるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を用いた治療が認可されています。
THCには、筋肉の硬化を緩和して、可動域を広げ、痛みを減らし、睡眠を改善する薬効があります。
一方で、大麻から望ましい効果を得るには、まだまだ多くの調査が必要です。
投与量や摂取方法など明確になっていない部分もあり、過度に使用すると、精神的な毒性を示します。