信頼性は99%超! 脳制御を補正する協調制御
研究のシステムは、車いすの周囲を認識して、ユーザーからのコマンドを補正するといいます。
実験では7人の健常者、6人の重度の運動障がいを持つ参加者に協力してもらい、実験室に作ったオフィス風のコースを通過してもらいました。
ここにはいくつかの障がい物がや狭い通路があり、スタートからゴールまで最小で5回の方向転換をしなくてはなりません。
従来のBCIで、このコースを挑戦してもらった場合、健常者、障碍者の電動車いすの制御精度はそれぞれ95.8%、93.7%でした。
対して、新しい協調制御を利用した場合、両方のグループの制御精度は99%を超えたのです。
実験は、現実の日常にある環境に比べればはるかに単純で、まだシステムは商用利用には達していないレベルだといいます。
しかし、今回の成果はかなり重要なもので、視覚センサーをシステムに統合し、自動運転のような仕組みを脳制御のシステムに組み込むことで、99%を超える高い操作精度を達成することができたのです。
今後は、さらにシステムの強化を行うとともに実験参加者を増やして改善を施していきたいと研究者は語っています。
脳に電極を刺すような方法でなく、荒い脳波を感知する装置で制度の高い制御が可能なシステムも実現できる可能性が出てきました。
海外の電子掲示板では、フルダイブのような形式のゲームにも可能性が出てきたと話題になっています。
体に負担をかけない脳制御システムは、今後さまざまな局面で活躍が期待できそうです。