覇権 リチウムイオン電池の問題点
今や、スマートフォンから電気自動車まで、あらゆる技術において利用されている小型バッテリーの覇者リチウムイオン電池ですが、完全に万能というわけでなく、いくつかの深刻な問題点を抱えています。
一つは潜在的に発火の危険性をはらんでいるということです。
もう一つは、低温の環境では性能が大きく低下するという問題です。
また、廃棄時の環境に与える影響なども問題視されています。
リチウムイオン電池なしの生活はもはや私たちには考えられないものですが、今後登場する新型バッテリーには、こうした問題を解決させたさらなる技術革新が求められているのです。
新しい電池の開発で重要となるのは材料の組み合わせです。
ロシアのサンクトペテルブルク大学の研究チームは、3年以上の歳月をかけて「レドックス活性ニトロキシル含有ポリマー」という材料を研究してきました。
この材料は、急速な酸化還元反応が起こせるといいます。
専門的な用語が多いですが、この新しい材料で作られた電池にはどんな特性があるのでしょうか。