シベリアの永久凍土から「2万4000年前の微生物」が復活し、クローン増殖する!
シベリアの永久凍土から「2万4000年前の微生物」が復活し、クローン増殖する! / Credit: SCIMEX – Move over tardigrades! Rotifers are the new contender for the world’s toughest beasties(2021)
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シベリアの永久凍土から「2万4000年前の微生物」が復活し、クローン増殖する!

2021.06.08 12:00:14 Tuesday

太古の時代から微生物が蘇りました。

ロシア・土壌科学物理化学生物学問題研究所(Institute of Physicochemical and Biological Problems in Soil Science)によると、シベリア北東部の永久凍土から2万4000年前の「ヒルガタワムシ」を発見。

解凍の結果、ヒルガタワムシは息を吹き返しただけでなく、単為生殖でクローン増殖したとのことです。

研究は、6月7日付けで『Current Biology』に掲載されています。

These Tiny Creatures Were Revived After 24,000 Years Frozen in The Siberian Permafrost https://www.sciencealert.com/tiny-multicellular-animals-revived-after-24-000-years-frozen-in-the-siberian-permafrost Arctic Rotifer Lives After Being Frozen for 24,000 Years in Siberian Permafrost https://scitechdaily.com/arctic-rotifer-lives-after-being-frozen-for-24000-years-in-siberian-permafrost/
A living bdelloid rotifer from 24,000-year-old Arctic permafrost https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(21)00624-2?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS0960982221006242%3Fshowall%3Dtrue

復活だけでなく、単為生殖で増殖

研究チームは、永久凍土の掘削調査で、シベリア北東部にあるアラゼヤ川の地下3.5メートルからコアサンプルを採取。

サンプルが現代の微生物に汚染されていないことを確かめた上で、炭素年代測定をし、凍土が約2万3960~2万4485年前のものであることを特定しました。

さらに凍土を分析した結果、完全に凍結した多細胞生物「ヒルガタワムシ」が見つかったのです。

ヒルガタワムシは、輪形動物(ワムシ類)の一種であり、体長0.3〜1ミリほどで、世界中の淡水系に生息しています。

凍結・脱水状態でも生存でき、これまでの研究では、すべての生物学的機能が停止した状態(クリプトビオシス)で10年ほど生きられることが分かっていました。

こちらはエサを食べるヒルガタワムシの様子。

そこでチームは、培地を敷いたペトリ皿にサンプルを置き、ゆっくり時間をかけて解凍。

その結果、一部のヒルガタワムシが休眠状態から回復し、活発に動き始めたのです。

それだけでなく、復活した個体は、受精を必要としない単為生殖という手法で、次々とクローン増殖しています。

凍結状態から復活したヒルガタワムシ
凍結状態から復活したヒルガタワムシ / Credit: Michael Plewka

その後、チームは復活したヒルガタワムシの中から144個体を無作為に選び、マイナス15℃で再び1週間凍結させました。

それを現代のワムシ類の蘇生個体と比較してみると、興味深いことに、古代のワムシは、現代ワムシに比べて、凍結耐性が大幅に向上しているわけではなかったのです。

研究主任のスタス・マリャービン氏は、この結果について「多細胞動物が凍結中の細胞損傷を回避し、クリプトビオシスに数万年も耐えられることを現時点で最も確実に証明するもの」と説明します。

1週間の凍結から再復活したワムシ
1週間の凍結から再復活したワムシ / Credit: Lyubov Shmakova

チームの分析によると、凍結プロセスが比較的ゆっくりであれば、ワムシ類の細胞は、の結晶が形成されても最小限のダメージで生存できるという。

ただし、何万年も生き延びられる理由は分かっていません。

研究チームは今後、蘇生メカニズムの解明に向けて、さらに調査を進めていく予定です。

マリャービン氏は「その結果次第では、ヒトを含む哺乳動物のように、より複雑な生物の細胞を保護する方法が見つかるかもしれない」と述べています。

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