「飛沫を帯電させてウイルスごと回収する装置」の開発に成功!
開発された装置は、「水の入った容器」と「複数の釘が固定されたプレート」から成り立っています。
最初に電圧発生器により釘側にマイナスの電圧を与えます。
そうすると釘の先端から放電現象が起こり、下に設置している容器内の水がプラスに帯電。
これにより、装置内では釘から水に向かってマイナスイオンを含むイオン風が発生します。
このイオン風に飛沫が接触すると、飛沫はマイナスに帯電。
そして「マイナス飛沫」はプラスに帯電している水に引き寄せられ、回収されるという仕組みになっています。
研究では本物の飛沫を想定して、「バクテリオファージ溶液」のミストを装置に噴射。
その結果、-8kV以上の電圧をかけた場合、ウイルスを含むミストを十分に捕捉できると判明しました。
このように飛沫で浮遊するウイルスの効率的な回収に成功したのは、世界で初めてです。
開発されたウイルス捕捉装置は、その性質上、バクテリオファージ以外にもさまざまな病原体への適用が期待できます。
新型コロナウイルスだけでなく、肺炎、インフルエンザ、おたふくかぜ、百日咳などにも効果的かもしれません。
将来的には「除菌機能をもつ空気清浄機」や「ウイルス量のモニタリング」への応用につながっていくでしょう。