呼吸筋トレーニングは降圧薬と同程度の効果あり!

実験の結果、本物の器具でトレーニングしたグループは最高血圧が平均9mmHg低下しました。
これは1日30分、週5日歩くことで達成される血圧改善の効果を上回っており、いくつかの降圧薬と同程度の結果になります。
研究チームによると、「これだけの最高血圧の改善は、心血管疾患による死亡リスクを30~40%低下させる」とのこと。
また呼吸筋トレーニングをやめてから6週間たった後でも、血圧低下は維持されていました。
クレイグヘッド氏は、「従来の運動プログラムよりも時間効率が良いだけでなく、効果が長続きする可能性がある」と述べています。
さらにチームは、呼吸筋トレーニングしたグループの血管内皮機能(刺激で動脈が拡張する機能)が45%改善したと報告しています。
さて、多くの人にとって一般的に推奨されている「1日30分の運動」は、簡単なことではありません。
しかし、1日5分の呼吸筋トレーニングであれば、ほとんどの人が継続できるでしょう。
もちろん呼吸筋トレーニングが運動に取って代わることはありませんが、「血圧を改善する簡単な別手段」の追加は高く評価できます。
健康や体調が理由で有酸素運動ができなかったり、その効果が薄かったりする人には特に必要かもしれません。
今後、研究チームは、呼吸筋トレーニングと有酸素運動を比較する大規模な調査を行う予定とのこと。
また市販の器具で呼吸筋トレーニングを行うためのスマホアプリも開発中です。