実際金を作り出した例は存在している
結局、核変換を利用して金を作り出すことはできないのでしょうか?
実は、金を作り出したという研究自体はちゃんと存在しています。
鉛は陽子が3つも多いので、ここから金を作るのはあまり戦略的に正しくありませんでした。
しかし、陽子が金より1つ多い水銀や、1つ少ないプラチナを使った場合、金の作成に成功したという報告があるのです。
1924年、日本の物理学者である長岡半太郎が、ドイツのミーテ教授らと共に、水銀を高電流にさらすことによって水素原子一個(陽子1個)を追い出して金に変換することに成功したと発表しました。

これは現代の錬金術だと騒がれましたが、その後の再現実験はことごとく失敗したため、結局は誤りだったと考えられています。
ただ、長岡自身はこれを誤りとは認めていません。
別の手段として、水銀やプラチナに陽子や中性子を衝突させて核変換を起こすという実験も試されています。
1941年アメリカ物理学会で報告された水銀に高速中性子を照射するという実験では、水銀を金とプラチナに核変換することに成功しています。
また1936年に、プラチナに重水素を衝突させて、放射性プラチナ同位体を金に変えています。
1996年には、鉛に600MeVの陽子にさらした後から、金が見つかったという報告もあります。

ただ、こうした報告で金を作ること自体は可能であることがわかりましたが、やはりここには問題がありました。
これらの方法で作成された金は、ほとんどが不安定な放射性物質で、有害である上に時間が経てば他の安定した物質に崩壊してしまうものだったのです。
残念ながら、不安定な放射性の金を安定した通常の金へと変換する化学的な方法はありません。
もう1つの問題は、コストが非常にかかるということです。
これらの実験が作り出した金の量は、すべて1mg未満でした。
1ドルの金を作り出すために約6万ドルかかる実験が必要だったのです。
つまり核変換を利用して金を作るという試みは、現代でも試している研究者はいるのですが、結論としては錬金術は割に合わないということなのです。
さきほど紹介したニホニウムの合成についても、研究者はたった3個のニホニウムを作るために、400兆回も衝突実験をする必要があったと話しています。
ただ、こうした研究はエネルギー分野の発展には大きく貢献しています。
金を作るよりもっと価値のあるものが発見されているので、無駄にはなっていないのです。
少なくとも、一般の私たちは、鉛を金に変える方法を考えるよりも、鉛みたいな人生を金に変える努力をする方が賢明なようです。




























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なるほど
最後の一文で被曝しました
さいこ゛むねにひひ゛きました
「なぜ飛行船は使われなくなったのか」というテーマのYouTube動画を見て、この原子置換を思い出しました。
飛行船の欠点のひとつは、ヘリウムがものすごく高価。
飛行船から荷物を降ろすと、飛行船が必要以上に浮きすぎる。通常は同重量の浮力調整物資を同時に積み込んで浮きすぎないようにしている。
だが、浮力調整物資を用意できない場所では浮力を調整するためにヘリウムを捨てるしかない。
例えば60トンの荷物を降ろして軽くなった飛行船の浮力を調整するには5万4千立方メートルのヘリウムを捨てないといけないが、この量のヘリウムは数千万円になる。
飛行船の利点をざっと挙げると
滑走路が必要ない。
トラックなどで運べない大型物資も運べる。
ヘリコプターでいけない高い場所にも運ぶことができる。
この原子置換の技術が完成すればヘリウムを大量生産できることにつながり、これら飛行船の利点を大きく活用できるようになる。
早く完成してほしいものだ。