スパゲティを2つに割るには「ひねり」を加えればいい
スパゲティを綺麗に2つに割るにはどうすればいいか?
MITの研究者たちは様々な条件を均一の環境で行うために、上の図のような「スパゲティを曲げる専門の装置」を開発しました。
装置はスパゲティを様々な速度や角度で曲げれるだけでなく、スパゲティを横方向にひねることも可能な、超高性能な製品となっています。
研究者たちはこの装置を用いて、数百通りもの条件でスパゲティを曲げてみました。
結果、大きなひねり(360度近く)を加えながら曲げた場合、スパゲッティが綺麗に2つに割れることが判明します。
しかしこの時点では、なぜひねりが追加の断片を防ぐかは不明でした。
そこで研究者たちは新たに計算モデルの開発を行い、最初の割れ目から生じる振動とひねりの関係を調べることにしました。
すると、意外な事実が判明します。
スパゲティにひねりの負荷がある状態で割った場合、最初の割れ目から生じた解放エネルギーはスパゲティを上下に振動させると運動(スナップバック)だけでなく、スパゲティをツイストさせるような繰り返しのひねり運動(ツイストバック)にも使われていたと判明したのです。
そしてひねりの負荷が大きい場合、割れ目から生じた解放エネルギーはスパゲティを振動させるよりも、ひねりの繰り返し運動のほうに、優先的に投じられていました。
また、ひねりの繰り返しは振動よりもスパゲティ全体に素早く伝播できるため、スパゲティの場所ごとにかかる負荷を低減できることも判明します。
そのためスパゲティに十分なひねりが加えられている場合、追加の破損がうまれず、綺麗に2つに割ることに成功していたのです。