親指サイズの口臭チェッカーは86%の精度を誇る
以前の研究により、金属酸化物と貴金属触媒の組み合わせが、より敏感で選択的な反応を起こすと分かっています。
そこでチームは呼気中の硫化水素に対して最速かつ最強の反応を引き出す「物質の組み合わせ」を探すことにしました。
その結果、塩化ナトリウム(NaCl)や白金ナノ粒子、タングステン(W)などを混合して作り出した複合材料が、硫化水素に対して30秒未満で最高ランクの反応性を示すと判明。
またいくつかの硫黄含有ガスと反応させたところ、硫化水素に最も敏感に反応し、ジメチルスルフィド(C2H6S)の9.5倍、メタンチオール(CH4S)の2.7倍の反応が見られました。
ターゲットにしている硫化水素だけに高い反応性が見られるため、口臭チェックとして高い精度を提出できるのです。
最後にチームは複合材料と湿度・温度・圧力センサーを組み合わせて、人間の親指ほどの小さなデバイスを作成。
そしてこのデバイスをテストしたところ、86%の精度で口臭を正しく識別できました。
高精度かつ瞬時の口臭チェックが可能なだけでなく、非常に小さく目立ちません。
バッグに入れておき、気づいたときにすぐさま口臭チェックできるでしょう。商品化が待たれますね。