他のトリの巣に卵を産んで育てさせる「托卵」
他のトリの巣に卵を産んで育てさせる「托卵」 / Credit:Galawebdesign(Wikipedia)_Brood parasite
biology

托卵鳥のヒナは仮親の子供を殺すため「卵の中で筋トレ」していた (3/3)

2021.10.31 Sunday

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托卵鳥のヒナは義兄弟に勝つため、卵の中で活発に運動していた

托卵鳥のヒナは卵の中でより多くの運動を行っていた
托卵鳥のヒナは卵の中でより多くの運動を行っていた / Credit:Depositphotos

調査の結果、托卵鳥は他のトリに比べて高い確率で胚が運動していました。

また胚の運動量においても、排卵鳥の方が他の鳥類よりも上でした。

しかも孵化直前にはその運動がさらに活発になるようです。

ちなみに托卵鳥の中でも胚の運動には差があり、体が小さかったり母鳥の協力が少なかったりする種は、より多くの運動が観察されたとのこと。

托卵されたヒナは、孵化直後から生存競争を勝ち抜くための大きな力が求められます。

そのため彼らは、卵の中ですでに筋トレを始めていたのです。

競争相手を確実に殺すため、生まれる前から訓練されているなんて、まるで悲しい運命を背負った殺人マシーンのようです。

さて今回の研究から、托卵鳥のヒナは卵の中で運動しているので、孵化してすぐに義兄弟たちに勝てることが分かりました。

生存を賭けた勝負は卵の中から始まっていたのですね。

今後チームは、さらなる研究のため、トリの胚の動きがどのように開始されるか探っていく予定です。

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