ボケ防止遺伝子を薬で活性化させられれば認知症薬になる
今回の研究により、イキイキ環境が遺伝子「MEF2」を活性化させ、アルツハイマー病の症状悪化を防ぐことが示されました。
後天的な環境が遺伝子の活性を変化させ、アルツハイマー病(しかも遺伝性)を封じ込めるという結果は、遺伝子に対する脳の抵抗力を見せつける稀有な例となりました。
また追加の研究により遺伝子「MEF2」を破壊されたマウスでは認知障害を発症させるとともに、ニューロンの異常な活性化が起こることが示されました。
神経細胞の異常な活性化は認知症の初期にみられる現象として知られています。
どうやら遺伝子「MEF2」の活性化は、神経細胞の活動幅を抑制する機能をもって、認知症の初期段階を封じていたようです。
研究者たちは、遺伝子「MEF2」を活性化させ、イキイキ環境にいると神経細胞に錯覚させることで、アルツハイマー病の進行を食い止める薬を開発できると考えているようです。
それまでは、自分で楽しみをみつけることが、最大の認知症予防になるでしょう。