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人間版「回し車」で屋内スキーが楽しめる / Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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人間版”ハムスターホイール”で無限スキーが楽しめる

2025.11.05 11:30:29 Wednesday

スキーやスノーボードなど、ウィンタースポーツが好きな人は多いかもしれません。

ただ、雪山に行くには時間もお金もかかります。

そんな悩みに新たな選択肢をもたらすのが、オーストラリア発の「Snowtunnel(スノートンネル)」による世界初の“回転式屋内スキー施設”構想です。

Snowtunnelは、巨大な回し車(ハムスターホイール)のような回転トンネルを使い、無限に滑れる新感覚スキー体験を提案しています。

Giant rotating hamster wheels aim to ‘revolutionize’ indoor skiing https://newatlas.com/ski-snowboard/snowtunnel-indoor-ski-rotating/ Snowtunnel® is coming. Want to join our exclusive Test Crew? Sign up to follow our journey. https://snowtunnel.com/

人間版ハムスターホイール「Snowtunnel」

従来の屋内スキー場は、実はとても“作るのが大変”です。

まず本物の雪山のような長大な斜面を再現するには、サッカー場10面分にもなる巨大な土地が必要になります。

たとえば中国・深圳の建設中の屋内スキー場では、全長441m、高低差83mの本格斜面を備えています。

斜面だけでなく、リフトや雪製造機、室内全体を点下に保つ冷却設備、さらには強度の高い建物といった大規模インフラも不可欠です。

こうした超大型の施設は都市中心部にはなかなか作れず、郊外や山間部に限られるほか、莫大な建設費と維持コスト、雪質の維持管理の難しさなど、多くの課題があります。

日本でも室内スキー場が閉鎖されていった背景には、こうした“桁違いのコスト”と“継続的な運営の難しさ”があるのです。

こうした状況を打開し、スキーやスノーボードをもっと身近なものにしようと考えたのが「Snowtunnel」です。

Snowtunnelは、本物の雪を使った全く新しい都市型屋内スキー体験を提案しています。

施設の中心には、直径12.5メートル、長さ16メートルの「巨大な回転トンネル(円筒)」が設置されます。

このトンネルの内側には、スノーマシンで作った本物の雪が7~10cmほど敷き詰められています。

トンネルはレゴのように分解・再組み立て可能な設計で、搬送や設置も比較的簡単です。

そして、この円筒が回転することで、足元の斜面だけが内部の人に向かって動いてくる状態になります。

スキーヤーやスノーボーダーは、実際のゲレンデのようにエッジを使いながら左右に滑り、スピードや斜面の感覚も専用オペレーターがコントロール可能。

初心者には歩くよりも遅い速度から始められ、上級者には時速50km超に相当する滑走スピードも実現できる設計です。

また、回転中に雪が上部から落ちてこないよう特殊な下地構造やガード設備、そして雪自体の水分管理や圧縮度調整など、工業技術を応用した独自ノウハウが用いられています。

次ページ従来の屋内スキース場より低コストな「無限スキー場」

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