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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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地球誕生の鍵は「超新星の放つ宇宙線」だった

2025.12.26 22:00:55 Friday

私たちが暮らす地球は、どのような条件がそろって誕生したのでしょうか。

その答えの一端が、はるか昔に起きた「超新星爆発」から放たれた宇宙線にあった可能性が示されました。

京都大学・東京大学らの最新研究によって、地球型惑星の誕生に欠かせない放射性元素が、超新星の“副産物”として生み出されていたという、これまでにないシナリオが浮かび上がってきたのです。

研究の詳細は2025年12月10日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。

過去の超新星が放った宇宙線が地球誕生のカギだった―「宇宙線浴」メカニズムで太陽系の放射性元素の起源に迫る― https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2025-12-11
Cosmic-ray bath in a past supernova gives birth to Earth-like planets https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adx7892

地球を形づくった「放射性元素」の正体

地球のような岩石惑星が形成されるには、惑星の材料となる微惑星が内部から加熱され、水や揮発性物質を失う必要があったと考えられています。

その加熱源として重要な役割を果たしたのが、アルミニウム26に代表される「短寿命放射性核種」です。

これらの放射性核種は半減期が短く、現在の太陽系には残っていません。

しかし隕石の中には、かつて存在していた証拠がはっきりと刻まれています。

長年有力とされてきたのは、太陽系が形成されつつあった時期に、近くで起きた超新星爆発がこれらの放射性元素を直接運び込んだという「注入モデル」でした。

ところがこの説には大きな問題がありました。

十分な量の放射性核種を供給するには、超新星があまりに近くで爆発する必要があり、その距離では原始惑星系円盤そのものが破壊されてしまうからです。

さらに、隕石から見つかる複数の放射性核種の比率を、1つのシナリオで同時に説明できないという矛盾も抱えていました。

次ページ「宇宙線浴」が太陽系を包み込んだ

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