脳梗塞患者を救うには「迅速な処置」が必須!
脳梗塞の患者を救うためには、迅速に血管の詰まりを解消しなければいけません。近年では、患者への負担を減らすために「血管内治療」が選択されます。
皮膚を切ったり頭蓋骨を開いたりせずに、足や手首の血管からカテーテルやワイヤーを挿入するのです。
一般的には、X線撮影をしながら、ワイヤーで血栓を物理的に崩したり、薬剤投与で溶かしたりします。
しかし、この手術ができるのは、特別な訓練を受けた外科医だけです。外科医はワイヤーを細かくねじりながら、目的の患部まで挿入していきますが、血管を傷つけないよう慎重に操作しなければなりません。
習得までに何年ものトレーニングが必要であり、熟練した外科医は貴重な存在だと言えます。
そのため、遠隔地で脳梗塞を発症した患者は、手術可能な外科医がいる病院に搬送されるのに、どうしても時間がかかってしまいます。
これでは脳へのダメージを最小限に抑えることができません。
そこで研究チームは、脳梗塞患者のための「遠隔操作できる治療法」を開発することにしました。