ヒアリはどんな生き物?日本にはいるの?
ヒアリは南米大陸原産の赤みがかったアリで、尻に強力な毒針を持つことで知られています。
漢字で書くと「火蟻」で、刺されたときに火傷のような痛みを伴うことが由来となったそうです。
テレビなどでは「殺人アリ」などと呼ばれることもありますが、これは重篤なアナフィラキシーショックが起こった場合で、ほとんどの場合は命に関わることはなく、赤く腫れて痛むといった症状のようです。
生息地が広がるヒアリ
南米原産のヒアリですが、輸送のグローバル化に伴い世界的に生息地が広がっており、「世界の侵略的外来生物ワースト100」に選定されています。
日本でも、2017年5月に神戸港で見つかったのを皮きりに、各所の港で見つかっており「特定外来生物」に指定されました。
しかし、最初に見つかった2017年にはニュースを賑わせていたものの、最近はめっきり名前を聞かなくなった印象があります。
結局、日本には入ってきているのでしょうか?
定着はしていないものの80例以上のヒアリを確認
結論から言うと、現在のところ日本でヒアリの巣や繁殖は確認されていません。
つまり、海外から入ってきてはいるものの定着はしていない状態と言えるでしょう。
ただ全く心配がないのかというと、そういうわけでもありません。
日本と若干緯度が異なる台湾ではすでにヒアリが定着してしまっており、また環境省の報告によると2022年6月15日現在、最初にヒアリが発見された2017年6月から数えて85例のヒアリの日本侵入が確認されています。
直近のヒアリの発見は2022年5月25日となっており、年々温暖化が進む現在、決してヒアリの驚異がなくなったとはいえない状況なのです。
今後はより一層の水際対策が求められます。