「彗星モデル」で解決
一方今回の研究モデルでは、彗星による構成単位を引き継いだ冥王星の最初の化学組成が、おそらくは地下の海にある液体の水で化学的に調整を受けたとこが示唆されています。
彗星モデルの下では、失われた一酸化炭素は冥王星の地下で凍りついて封じられているということも出来ます。彗星モデルで失われている一酸化炭素をよりうまく説明できることから、太陽モデルよりも彗星モデルのほうが有り得そうだと研究者は言います。
もちろん研究者が言うように、現段階では仮説に過ぎませんが、将来の分析において取り上げられるべき多くの更なる質問に対する深い理解をもたらすでしょう。例えば、67P彗星における豊富な窒素量は他の彗星でも普遍的なのかと言った疑問や、冥王星の揮発性の進化に液体の水はどのように働くのかと言った疑問です。
「この研究は、ニューホライズンやロゼッタによるミッションの素晴らしい成功に根ざしていて、冥王星の起源と進化についての理解を深めてくれました。化学を検出の道具として使うことで、冥王星で今日見られる特徴の形成過程を過去へと追跡できます。それによって、わたしたちがつかみ初めたばかりの冥王星の歴史の豊かさに対する新たな深い理解が得られるのです」とSwRIの地球化学者クリストファー・グレイン氏グレインは述べています。
via: Science Alert/ translated & text by SENPAI
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