太陽光発電で飛行し続ける無人航空機「Zephyr8」
無人航空機として開発されてきたZephyr6は、2008年に3日間の連続飛行を達成。
改良されたZephyr7は、2010年に14日間も空中に留まり続けました。
そして最新機のZephyr8(ZephyrSとも呼ばれる)は、2018年に記録を大きく伸ばし、25日間の連続飛行を達成しています。
このZephyr8は、成層圏(高度10km以上)を飛行する無人航空機です。
翼幅25mですが、その重量は75kg未満と人間1人分の重さしかありません。
翼の上部がソーラーパネルになっており、太陽光発電で得られたエネルギーを頼りに飛行します。
太陽のない夜間も、日中に蓄えられた電力で飛び続けることが可能なため、燃料は必要ありません。
見た目からも分かる通り、空を飛び続けるために極限まで無駄をそぎ落としたデザインになっていますね。
ちなみにZephyr8にはさまざまなレーダーやカメラが搭載されており、長期にわたる国境や海上の監視に役立ちます。
またネットがつながらない地域に電波を届けるためにも利用でき、Zephyr 1機で携帯電話基地局250台分の働きが可能とのこと。
さらに軍事利用もZephyr8の主要な役割です。
そして最近、米軍協力で行われた試験飛行において、Zephyr8が世界記録を樹立しました。